話をする前に、大きな紙に
青色青光[しょうしきしょうこう]
黄色黄光[おうしきおうこう]
赤色赤光[しゃくしきしゃっこう]
白色白光[びゃくしきびゃっこう]
と、漢字と、その読みがなを書いて、全員が見える場所に貼りました。その後で話を始めました。
『仏説阿弥陀経』[ぶっせつ あみだきょう]というお経のなかに、「青色青光[しょうしきしょうこう]黄色黄光[おうしきおうこう]赤色赤光[しゃくしきしゃっこう]白色白光[びゃくしきびゃっこう]」ということばがあります。これは「阿弥陀さまのお浄土には蓮[はす]の花があり、青い色には青い光、黄色い色には黄色い光、赤い花には赤い光、白い花には白い光が、それぞれに放たれており、みんな違う色のままにかがやいています」という意味です。
お釈迦さまは、阿弥陀さまのお浄土には、青い色には青い光、黄色い色には黄色い光、赤い花には赤い光、白い花には白い光があるとおっしゃるのです。
そして、どんな色でも、良いとか悪いとかはなく、すべてがそのままで、みな美しくかがやかせる光で、いま私たちのところに「なもあみだぶつ」と、とどいていると説かれるのです。
皆さんは、あの子は背が低いだとか、太ってるだとか、頭が悪いなどといってばかにしたり、反対に背が高く、頭が良くて足が速い人をうらやましがったりすることをしてはいませんか?
背の低い人も高い人も、やせた人ふとった人、勉強のできる人できない人、足の速い人おそい人、ほんとうはそれぞれが、それぞれのままにみんな輝いているのです。
皆さんは、ひとりひとりが、入れ替えたり交換したりすることの出来ない、かけがえのないいのち、すばらしい いのちを生きているのです。
阿弥陀さまは「なもあみだぶつ」という言葉になって、いつも私たちに
「あなたは あなたのままで いいんだよ、安心して一生懸命あなたの命を生きなさい。私がいつも見守っているからね」
と、やさしく言ってくださっているのです。
今日ここに来てくれたみなさん、これからも、かけがえのないいのち、すばらしい いのちを生きていってください。
これから最後に、金子みすゞという人の詩を読みますので、静かに聞いてください。
(と言い、次の詩を二度繰り返して読みました。)
私が両手をひろげても
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
この後、子どもたちは皆元気に帰っていきました。
子どもたちばかりではなく、皆さん一人一人が、これからも、かけがえのないいのち、すばらしい、いのちを生きていってください。そしてお念仏する日々をお過ごしください。
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